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中央図書館 建物めぐり
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はじめに
中央図書館は、現在の建物で1996年7月2日に建替開館しました。「交流と知的発見」をテーマとし、館内外のあちこちにテーマにそったデザインを施しています。
入りやすくあらゆる人に開かれた建築デザインやコンセプトが評価され、第14回日本図書館協会建築賞を受賞しました。
それから約20年経過し、新たな市民ニーズや時代のニーズに対応する施設活用策を検討するために「大阪市立中央図書館施設活用構想」を策定しました。この構想の基本方針をふまえ、2021年3月に地下1階左閲覧室を大幅にリニューアルし、新たに「Hon+α!(ほな!)スペース」が生まれました。木のぬくもりあふれるスペースは、ウッドデザイン賞2021ハートフルデザイン部門奨励賞(別ウインドウが開きます)を受賞しました。
ここでは、メインアプローチ、サンクンガーデンなど、さまざまな場所で見られる中央図書館の意匠やオブジェをご紹介します。
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1階知識との遭遇設置場所1階エントランスホール デザイン石本建築事務所 小林務 概要白いアルキャスト(アルミの鋳物)の素材を用いた逆円錐状(直径8.4m、高さ3.75m)の天井は、21世紀をめざす図書館にふさわしく宇宙的なものをイメージさせています。 メインアプローチ まちとの交流・知的発見の源![]() ![]() ![]() 設置場所1階正面玄関シンボルツリーのガーデンサークル(植栽内) デザイン小林 泰彦 概要3点のステンレス製の彫刻(見かけ上の大きさはそれぞれ、1,650mm、1,750mm、2,100mm)。それぞれ作品のうちに、空間を集約する一つの焦点をもちます。 タペストリー 日進月歩設置場所右閲覧室奥地下1階から1階にわたる階段の壁面 製作株式会社川島織物 概要昇感を強調した、幾何学模様のモダンなデザインです。 |
地下1階サンクンガーデン 人・本・情報の交流設置場所地下1階サンクンガーデン内 デザイン(株)渡辺石彫事務所 作家 中農 美恵子 概要黒御影石の素材を用いて「机」、「椅子」、「ベンチ」をモチーフとした3点の彫刻を設置しています。
Hon+α!(ほな!)スペース内 うづくりスタンプオブジェ設置場所地下1階左閲覧室 製作大阪府森林組合、graf 有限会社デコラティブモードナンバースリー、飛騨産業株式会社による共同企業体+ワークショップ参加者のみなさん 概要Hon+α!スペースを作るときに出た端材を利用し、こけら落としワークショップで参加者と一緒に作ったオブジェです。スペースについては、「Hon+α!(ほな!)スペース」をごらんください。 |
2階ステンドグラス設置場所2階右閲覧室奥 デザイン不明 概要右閲覧室奥の閲覧席へそっと優しく陽の光を注いでいます。 |
5階彫刻 HOT LINES![]() 設置場所5階ホワイエ デザイン(有)堀内環境造形研究所 作家 堀内健二 概要アルミニウムで知性をシンボライズし、木によって人間の感性をシンボライズしています。 ステンドグラス 朝(あした)の光![]() 設置場所5階ホワイエ デザイン・作成三浦啓子 概要朝の光と波紋をイメージさせ、知識、情報のひろがっていくさまを表しています。 緞帳![]() 設置場所5階大会議室 製作住江織物株式会社 概要歌川広重(1797-1858)の浮世絵(山海見立相撲:摂津安治川口)を現代的にアレンジしたもので、西区の西端の安治川口から大阪湾を眺めた風景を表し、大阪湾に行き交う菱垣回船の船団と、大阪を象徴する「みおつくし」をイメージさせるデザインです。原画の選定には当時の大阪市立博物館長にアドバイスを受けています。 山海見立相撲大判錦絵20枚で描かれています。山景と海景の勝負といった趣向です。 菱垣回船江戸・大坂間を定期に航海した百石以上の貨物船で、積荷は、木綿・油・酒・酢・醤油等です。 |
隠れみおつくし あちこち
1階「知識との遭遇」でも触れましたが、建物の内外のさまざまな場所に、大阪市の市章「みおつくし」をモチーフとしたデザインが隠されています。
ここにご紹介したもの以外もまだまだあります。設計者の遊びごころに思いを馳せながら、調べものや読書の合間に「隠れみおつくし」を探してみるのも楽しいかもしれません。 ![]() |