【中央図書館長あいさつ(開式の辞)】
中央図書館長の飯田でございます。大阪市立図書館100周年、中央図書館60周年、市史編纂事業120周年記念式典の開式にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
ご来賓の皆様におかれましては、年末の何かとお忙しいところ、本式典にご臨席賜り、誠にありがとうございます。また、新型コロナウイルス感染症対策のため、非常に限られた人数となりましたが、ご来場いただきました皆様におかれましても、この記念すべき節目をともにお過ごしいただき、ありがとうございます。
本日このような式典を挙行いたすことができましたのも、第一には、これまで大変多くの方々に大阪市立図書館を利用していただいたからに他なりません。加えて、歴代の図書館の職員の皆様、スタッフの皆様のご尽力の賜物であると同時に、図書館に関わってくださる多くの方々のおかげであると存じます。図書館で絵本の読み聞かせなどを行うボランティアの方々だけでなく、学校に出向いておはなしをされる方、高齢者施設に出かけて本の貸出や、紙芝居などをされる方、図書館の本の修理をされる方など、市全体で2,500名以上の市民ボランティアの方がおられます。また、それぞれの図書館におきまして、折紙教室・工作教室といった行事や、館内展示、中央図書館では花壇の手入れなど様々な形でご協力をいただいております。また、ネーミングライツパートナーをはじめ、様々な団体や個人の方々からのご寄付、図書の寄贈も頂戴しているところです。こうした皆さまをはじめ、多くの方々との幅広い協働により、現在の大阪市立図書館が成り立っているということについて、この場をお借りしまして、心より感謝申し上げます。
さて、大阪市立図書館は、大正10年1921年に4館でスタートし、その後戦争による活動停止もございましたが、60年前の昭和36年には、この場所で先代の中央図書館が開館しました。その後昭和40年代から各区に地域図書館を建設し、平成元年に今の1区1館の整備ができました。図書館が最寄りにない地域には、2台の自動車文庫により、市内くまなく105カ所に巡回し、貸出などのサービスをおこなっているところです。また、小中学校への団体貸出、子育て支援施設・高齢者福祉施設などへの貸出などの取組も行っています。
現在、図書館は、赤ちゃんから高齢者まで、だれもが一人の利用者として、読書の楽しさを体験できる場であると同時に、身近な課題の解決に役立つ地域の知の拠点としての役割を担う施設でございます。大阪市立図書館におきましても、資料の充実はもとより、読書環境の整備、市民協働の推進にも取り組んでおります。そして、基本方針である「調査相談機能・情報提供サービスの高度化を進め、」「未来を担う子どもの心を育て、豊かな感性と創造力を育むため地域・学校との連携による子どもの読書活動を推進する知識創造型図書館」をめざしているところでございます。
私事になり恐縮でございますが、私は、今年中央図書館長を拝命したばかりで、このような記念すべき年に中央図書館長の任にあることを誠に光栄に感じるとともに身の引き締まる思いでございますが、本日、改めまして、こうした取組を一層進めていくことをお誓い申し上げたいと思います。
本日は、式典ののち、相愛大学音楽学部卒業生の皆さまから弦楽四重奏を披露していだきます。その後、本市OBであり、日本図書館協会理事長としてご活躍されました塩見昇様に「写真でたどる大阪市立図書館100年の歩み」と題して、ご講演をお願いしております。相愛大学音楽学部の皆さま、塩見昇様、高いところからではございますが、本日はまことにありがとうございます。
お集まりの皆様とともにこのあとの時間を楽しませていただきたいと思います。大阪市立図書館に関わる全ての皆様に感謝申し上げまして、簡単ではございますが、私からのご挨拶とさせていただきます。
令和3年12月13日
大阪市立中央図書館長 飯田 明子
【市長あいさつ】
本年は、大阪市立図書館は100周年、中央図書館は60周年、市史編纂事業は120周年の大きな節目の年を迎えることができました。これまで図書館、市史編纂事業の発展にご協力、ご尽力いただいた皆様に感謝申し上げます。
さて、図書館は、私ども人類が営々と刻んできた記録を保存し、それを後世に残し、活用をする施設として非常に大きな役割をもつものです。大阪市立図書館においては、約430万冊の蔵書をはじめ、雑誌、DVD、電子書籍など電子情報を、国内最大の図書館情報ネットワークシステムによって提供しているところです。とりわけ、大阪市立図書館は、本市市政の中で最も早くコンピュータ化を進め、本市ICT戦略に沿い、電子図書館機能の利用促進を図るなど、時代に対応した取組を積極的に進めています。
また、図書館は読書を通じて心を育むところでもあります。昨年7月、中之島公園に「こども本の森 中之島」が開館しましたが、この建物を寄贈いただいた安藤忠雄先生は「子どもたちに豊かな感性を育んでほしい」「読書は心の栄養になる」とおっしゃっています。私も、子どもたちが心豊かに成長することを願っています。大阪市立図書館は、市民ボランティアの方々との協働により様々な読書の取組を進めており、未来ある子どもたちのためにもこうした取組を一層進めることが必要だと考えます。
本市では、2025年に、「大阪・関西万博」を開催します。テーマを「いのち輝く未来社会のデザイン」としており、大阪市立図書館においても、これまで蓄積してきたノウハウや経験を活かし、未来社会をイメージした新しいデザインを描いてもらいたいと思います。
これからの100年に向けて、大阪市立図書館が様々な取組を通じて益々発展するとのお誓いを申し上げ、私からのご挨拶とさせていただきます。
令和3年12月13日
大阪市長 松井 一郎
【大阪府立中央図書館長祝辞】
大阪府立中央図書館長の大賀でございます。本日は、このような素晴しい記念式典にお招き頂きまして、厚くお礼申し上げます。それでは、祝辞を申し上げます。
「大阪市立図書館100周年、中央図書館60周年、市史編纂事業120周年記念式典」の開催にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
まずはじめに、およそ2年前より、世界中が新型コロナウイルスとの闘いに直面しており、いまだ先の見通しを立てにくい中、この大都市大阪で、医療関係従事者はもとより、様々な立場で、府民・市民の皆さまが、日々の活動を続けておられますことに、心から敬意と感謝を申し上げます。
改めまして、大阪市立図書館さまにおかれましては、このたび創立100周年を迎えられましたこと、心からお祝いとお慶びを申し上げます。
歴史を紐解きますと、今から100年前の大正10年に、阿波座図書館と西野田図書館を開館された当時、明治37年に開館した現在の大阪府立中之島図書館はまだ「大阪府立図書館」と称しており、図書館本館の左右両翼棟を増築工事中でございました。そのような公共図書館の黎明(れいめい)期から、戦災を経て戦後復興期に入ると、大阪市では徐々に分館等の拡充を進められ、昭和36年には西区に中央図書館を開館されました。一方、その頃から大阪府内の各地でも公立図書館の開館が相次ぎました。
大阪市を始めとした大阪府全域で公共図書館が充実期を迎える中、奇しくも同じ平成8年に、大阪市立中央図書館はこの地において、大阪府立中央図書館は東大阪市内において、新たにオープンいたしました。
これまでの長い歴史の中で、市民の身近にある図書館が、「市民のための図書館」として、居心地がよく、日常生活や研究活動になくてはならない場所としてあり続けていることは、市立図書館の職員をはじめ関係者の皆さまのたゆまぬ努力の賜物と、改めて深く敬意を表します。
大阪市立図書館さまには長きに亘り、何かとお世話になっておりますが、こちらの式典会場につきましても、大阪公共図書館協会が主催する研究集会の会場としてご提供頂くなど、たいへん馴染深い場所となっております。また、図書館資料の貸出や実習生の研修等におきましても、相互に協力させていただいているところです。大阪市立図書館さまとは、今後とも、より一層の連携を図ってまいりたいと存じますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。結びに、100周年という大きな節目を機に、大阪市立図書館さまがさらなる発展を遂げられますことを析念いたしますとともに、本日お集まりの皆様のご健勝、ご多幸を祈念いたしまして、お祝いのことばといたします。
本日は、誠におめでとうございます。
令和3年12月13日
大阪府立中央図書館長 大賀 浩一
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